この下駄は、樹齢50年以上の会津桐を30年程前に現地にて丸太の状態で買い付け、大まかに木取りした物を数年軒下で野ざらしにして木の状態、含有水分量が安定した時点で、当店の熟練の職人が機械を一切使わず、鋸(のこぎり)鉋(かんな)鑿(ノミ)だけで仕上げた、完全手作りの品です。
つまり、完成からすでに25年以上経過している下駄です。
これを砥の粉、泥、墨等をブレンドし水で溶いた物で当店独自の着色を施した後(汚しを掛けると言います)、「うづくり」(カルカヤの根を直径4センチほどに束ねた物)で、木目を浮き立たせるように磨き上げます。
そして最後に大変高価な純イボタ蝋(イボタ蝋虫の分泌する蝋質を集めて固めた物)でつや出し仕上げをした逸品です。