雨用の履物 時雨履きについて
一見、草履のように見えますが、業界では軽装草履と呼び本物の草履と区別しています。
見た目は草履ですがサンダルと同様の構造で、天板に鼻緒を差し込み結んだ後、底と接着してあるので、鼻緒の調整や挿げ替えは構造上出来ません。
ウレタン樹脂の一体整形底を使用している時雨履きは、どんな路面でも比較的滑りにくいと言われてます。
一体整形底の為、通常の草履の様に裏蓋から侵入した水が、鼻緒を伝わって足袋を濡らすといった現象が起きにくくなっています。なお、爪先のカバーは底と一緒に接着してありますので、取り外す事は出来ません。
ウレタン樹脂の底は比較的滑りにくく、耐摩耗性にも優れた素材ですが、加水分解という化学変化が起きるので、使用状況にもよりますが、長期(5~10年)に渡って使用すると割れる亊があります。