福島履物店の店主福島です。
先日、静岡から「3分履いただけで、両足全体が2日たっても筋肉痛になる」草履の鼻緒調整のご依頼をいただきました。
具合よく履いている草履を送るので、それと同じ様に調整して欲しいとのご希望です。
届いた具合の良い方の草履の鼻緒に手を入れてみる（長年この仕事をしていると、手を入れて鼻緒の具合を感じるだけで、この具合だと○○センチくらいの足のサイズに対応しているとか判ります）
足のサイズを測ったメモをいだいていたのですが、その数値からするとどうにも緩すぎるので、電話で確認したところ、「内反小趾ですが、そう言われてみると、少し草履は緩かった」と返事をいただきました。
それをふまえて鼻緒調整をします。

これが鼻緒を調整する草履です。

鼻緒を抜いてみるとコレも又また、手抜きの鼻緒処理、履いているうちに穴が切れ広がって鼻緒が緩みます。

そこで、内折りにしてあった部分を外折りにして、鼻緒の処理をこのようにやり直し、足に合わせた鼻緒調整にしました。
鼻緒調整のご依頼をいただく物、このところ手抜き処理の物ばかりです。おそらく専門店ではなく、すげ込み（鼻緒の付いた状態の履物を仕入れる）を並べて売る、呉服屋さんかデパート等の品でしょうね。